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Krakatoa for Maya(RC版)の機能紹介

2013年2月7日


2013/01/25の更新により、モディファイアの追加と、いくつかのバグの修正・機能の改良が行われました。

その内容を、以下に記述します。

Krakatoa Modifiers Editor

Krakatoa シェルフにあるMODボタンから、エディタを起動できます。

アイコンにオンマウスした際の説明です。

018_MOD_onicon

Krakatoa Modifiers Editorの画面です。

017_MODat

 

Particle Modifier機能一覧

UPDATE Particle Sources List→シーン内にあるパーティクルソースの状況の更新を行います。

Particle Source List→現在シーンにあるパーティクルソースを一覧表示します。

パーティクルソースリストから、モディファイアを追加したいパーティクルソースを選択し、+から始まるボタンを押すことで、モディファイアを追加します。

追加したモディファイアの編集は、パーティクルソースのExtra Attributesで行うことができます。

追加できるモディファイア

(「#」には順序の数字が入ります。)

+Apply Material→パーティクルにマテリアルを追加します。

019_MOD_AM

KMod # Apply Material Enabled→チェックすることでApply Materialを有効化します。

KMod # Name→モディファイアの名前を変更します。機能は影響を受けません。

KMod # Evaluate In Viewport→チェックすると、KMod # Channel Name がColorのと き、KMod # Materialで設定したカラーがビューポート上でも反映されます。

この効果はPRT オブジェクト(.prtで 書き出して、PRT Loaderで読み込んだパーティクル)のみ適用できます。

KMod # Channel Name→デフォルトはColorです。追加したマテリアルのチャンネル名を変更します。

KMod # Material→カラーを指定するだけでなく、Mayaの2D・3Dテクスチャを適用することもできます。

KMod # UVW Channel Name→デフォルトはPositionです。UVW Channelの名前を指定します。

以下は、Colorチャンネルを追加して、rampの2Dテクスチャを適用した画像です。

007_AM_ramp

 

+Scale Channel→指定したチャンネルの明るさを変更します。

020_MOD_SC

KMod # Name→モディファイアの名前を変更します。機能的に、影響はありません。

KMod # Scale Channel Enabled→チェックすることでScale Channelを有効化します。

KMod # Channel Name→デフォルトはColorです。明るさを変更するチャンネル名を指定します。

KMod # Channel Scale→デフォルトは1です。数値を大きくすると明るく、小さくすると暗くなります。

以下は、+Apply Channelで追加したColorチャンネルにChannel Scaleを適用した画像です。左がKMod # Channel Scale=1、右が=3です。

008_CS_1 009_CS_3

 

+Set Float[3] Channel→小数点で定めるrgbチャンネルを作成します。

021_MOD_SF3C

KMod # Name→モディファイアの名前を変更します。機能的に、影響はありません。

KMod # Channel Name→デフォルトはColorです。チャンネル名を設定できます。

KMod # Set Float 3 Channel Enabled→チェックすることでSet Float[3] Channelを有効化します。

KMod # Channel Value→3つのボックスがあります。それぞれ左からRed、Green、Blueの数値を設定できます。

以下は、+Set Float[3] Channelで、KMod # Channel NameをColorに設定し、KMod # Channel Valueを左から1,1,0にした画像です。

010_SF3C_110

 

+Set Float Channel→小数点で定める単一(モノクロ)のチャンネルを作成します。

022_MOD_SFC

KMod # Name→モディファイアの名前を変更します。機能的に、影響はありません。

KMod # Channel Name→デフォルトはDensityです。チャンネル名を設定できます。

KMod # Set Float Channel Enabled→チェックすることでSet Float Channelを有効化します。

KMod # Channel Value→1つのボックスがあります。任意の数値を入力できます。

以下は、+Set Float Channelで、KMod # Channel NameをDensityに設定し、KMod # Channel Valueを0.1にした画像です。

011_SFC_01

 

+Copy Channel→チャンネルのコピーが行えます。

023_MOD_CC

KMod # Name→モディファイアの名前を変更します。機能的に、影響はありません。

KMod # Copy Channel Enabled→チャンネルのコピーを有効化します。

KMod # Source Channel→コピーするチャンネル元を入力するバーです。

KMod # Destination Channel→コピーする先のチャンネルを入力するバーです。

以下は、+Copy Channelで、左がColorの画像、右がEmissionの画像、左下がKMod # Source ChannelをEmissionに設定し、KMod # Destination ChannelをColorに設定してレンダリングした画像です。

Colorが青で、Emissionが赤でしたが、Copy ChannelでEmissionの情報をColorにコピーしたため、Colorが赤になっています。

012_CC_Col 013_CC_Emi

014_CC_Copy

 

+Repopulate Particles→パーティクルの数を変更します。

024_MOD_RP

KMod # Repopulate Particles Enabled→チェックすることでRepopulate Particlesを有効化します。

KMod # Name→モディファイアの名前を変更します。機能的に、影響はありません。

KMod # Evaluate In Viewport→チェックで現在Repopulate Particlesによって追加している効果をビューポートで表示します。

KMod # Fill Radius→デフォルトは0.1です。パーティクル毎にパーティクルを増殖させる事のできる半径を変更します。

以下の画像は、左がKMod # Fill Radius=0.5、右が=1の画像です。

001_RP_FR05 002_RP_FR10

KMod # Fill Radius Subdivs→デフォルトは1です。Fill Radiusの値を元に、サブディビジョン数を定義します。この値を大きくすると、より細かくFill Radiusで決めた半径の空間を分割します。

以下は、左がKMod # Fill Radius Subdivs=1、右が=3の画像です。

003_RP_FRS1 004_RP_FRS3

KMod # Fill Radius Per Subdiv→デフォルトは2です。Fill Radius Subdivsで設定したサブディビジョン毎に作成するパーティクルの数を定義します。この値を大きくすると、パーティクルの数が増加します。

以下は、左がFill Radius Per Subdiv=2、右が=7の画像です。

005_RP_PPS2 006_RP_PPS7

Modifier List→Particle Source Listで選択したパーティクルに追加されたモディファイアの一覧です。

左端の+は有効になっているモディファイア、–は無効化されているモディファイアです。

モディファイアはModifier Listの順序によって、KModのあとの番号が変わります。以下のボタンは、その順序を変更するボタンです。

Move UP→モディファイアの順番をひとつ上にします。

Move DOWN→モディファイアの順番をひとつ下にします。

Move To TOP→モディファイアの順番を一番上にします。

Move To BOTTOM→モディファイアの順番を一番下にします。

DELETE Modifier→モディファイア一覧で選択しているモディファイアを削除します。

 

 

PRT Loaderについての更新

・CSVファイルが読み込めるようになりました。

 

PRT Volumeについての更新

・法線を表示するとクラッシュするバグが修正されました。

Vol_Viewport

 

 

PRT SVRについての更新

・エクスポートしたPRTファイルやパーティションに、Render Settingsのチャンネルのオーバーライドが適用されるようになりました。

 

 

Batch Renderについての更新

・特定のケースにて、バッチレンダリングで誤ったファイル名前になっていたバグが修正されました。
(バッチレンダリングするためのUIが追加され、レンダリングをキャンセルするオプションも追加されました。)

 

 

Render Settingsについての更新

レイアウトの変更


Particle Sources

001_PS

・Particle Sourceというタブが追加されました。

・Maya Hairが選択できない状態で表示されていましたが、削除されました。

・Export (パーティクルの種類)が、Render (パーティクルの種類)に変更されました。

・Force Output to .exrがParticle Source からRender Output And Passesタブに移動しました。

 

 


Render Output And Passes

001_ROAP

・Force Output to .exrがParticle Source からRender Output And Passesタブに移動しました。

 

 

機能の追加


Global Render Values

001_GRV

Override Density→チェックすると、密度を一律で設定します。Density Overrideで設定した密度に変更されます。

Density Override→デフォルトは1です。Override Densityがチェックされている場合、すべてのパーティクルの密度をこのスライダで調整できます。0を入力するとパーティクル自体が消えます。

以下は、左がDensity Override=1、右が=0.3の画像です。Force Additive Modeで出力しています。

013_DensityO_01 014_DensityO_03

 

 


Rendering Controls

001_RC

Particle Load Percent→デフォルトは100です。レンダリングに出力するパーティクルの割合を変更します。

以下は、左がParticle Load Percent=100、右が=30です。

011_PLP_100 012_PLP_30

 

 


Motion Blur and Depth Of Field

001_MBaDOF

・モーションブラーについて

Motion Blur Bias→デフォルトは0です。-1から1まで設定できます。-1にすると進行方向の反対側に、1にすると進行方向にそれぞれブラーの範囲が移動します。

Disable Camera Motion Blur→チェックすると、カメラが動くことにより発生するモーションブラーのみを無効化します。オブジェクト自体が動く事によるモーションブラーのみをレンダリングすることができます。

以下は、左がDisable Camera Motion Blurにチェックしていない画像、右がチェックしている画像です。カメラと螺旋状のボリュームパーティクルに同じ方向に進むアニメーションをつけています。

左ではカメラが動いたことによるブラーと、螺旋のパーティクルが動いたことによるブラーが計算されていますが、右では螺旋のパーティクルのブラーのみ、計算されています。

007_MB_DCMB_off 008_MB_DCMB_on

 

・被写界深度(DOF)について

Enable Depth Of Field→チェックすると被写界深度を有効化します。DOF Sample Rateが調整できるようになります。

以下は、左がEnable Depth Of Fieldにチェックしていない画像、右がチェックしている画像です。

002_DOF_off 003_DOF_on

DOF Sample Rate→デフォルトは0.1です。数値を上げるとピントが合っていない部分がより滑らかにぼかされますが、計算時間もかなり増えます。

以下は、左がDOF Sample Rate=0.1の画像、右が=2の画像です。この例だと、0.1は2秒、2は7秒でした。

004_DOF_rate01 005_DOF_rate2

被写界深度の調整は、通常通りレンダリングするカメラのAttribute Editor、Depth of Fieldのタブで行います。

006_DOF_camAt

 

 


Sanity Checks

Perform Sanity Checks NOW!で、現在時点でのシーン内に問題があるかをチェックし、問題がある場合は下の枠に書き込まれます。

下の画像は、シーン内にライトがない状態でPerform Sanity Checks NOW!ボタンを押したときの画面です。
問題とその解決法が示されています。

Sanity_Checks

 

 

その他のRender Settingsについての更新

・Krakatoa レンダラのレンダリングプリセットの保存/ロードができるようになりました。他のレンダラ同様、Render Settings画面上部のPresetsからセーブとロードが行えます。

・Copy Global Channelsのタブは削除され、モディファイアに変更、移動されました。

 

 

その他の更新

・ディレクショナルライトのExtra Attributeに、Krakatoa用のアトリビュートが追加されました。

Light001

Krakatoa Light Radius→デフォルトは100です。ライトの半径を変更します。

以下は、Krakatoa Penumbra Radiusを10にしたときの、左がKrakatoa Light Radius=10、右が=100、左下が=1000の画像です。

LightR_10 LightR_100

LightR_1000

Krakatoa Penumbra Radius→デフォルトは1です。ライトの境界のボケ具合を変更します。数値が小さいほどはっきりとした境界になります。

以下は、上記のKrakatoa Light Radiusを10にした時の画像を使用して、左がKrakatoa Penumbra Radius=1、右が=10にした時の画像です。

LightP_1 LightP_10

Krakatoa Directional Shape→ライトのシェイプを変更します。

Round→デフォルトの設定です。スポットライトのようなシェイプになります。

Square→正方形に光が照射されます。

以下は、同様にKrakatoa Light Radiusを10に設定しKrakatoa Penumbra Radiusを1にした時の画像となり、左がRound、右がSquareです。

LightS_r  LightS_s