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Krakatoaの簡単な歴史

Krakatoa MX 2

Krakatoa 2にスタンドアロンのレンダラーオプションが再導入されました。製品名に追加記号が付与されて、3rd Maxバージョンを継続するKrakatoa MXと、スタンドアロンバージョンを再構築したKrakatoa SRになりました。

リリースは、2011年8月にバンクーバーで開催されたシーグラフ(Siggraph)です。主な新機能と改善点は下記のとおりです。

高速のFusion-ioカードとソリッドステートドライブ(SSD)でのローディング性能の評価テストを行った結果、PRTローダーはマルチスレッドリーディングに対応するように改善されました。複数のパーティクルシーケンス(一般的にはパーティション)から同時にパーティクルを取得できます。PRTローダーは、単一のシーケンスでも、v1.6.1よりも2倍高速になりました。80パーティションでのFusion-ioカードからのリーディング性能が12倍速くなりました。新しく導入されたPRTクリエーターのような他のパーティクルソースにも、マルチスレッディングがローディング位相に追加され、最大で毎秒2.1億個のパーティクルを処理できます。

v2.0を先送りにして、1年前にv1.6.0をリリースすることになった主要な新機能は、ヘア(Hair)レンダリングサポートです。この機能は、最初は映画”Sucker Punch (エンジェル ウォーズ)”で、ヘアファーム(Hair Farm)と連携して使用するビジュアルエフェクト専用に実装されました。Krakatoa MX2の新しいPRTヘアオブジェクトは、スプラインのパーティクルへのコンバートを実現し、ヘアファームスプラインのサポートに加えて、3ds Max Hair&Furモディファイアのサポートも追加されました。

Krakatoaパーティクル、特にボクセルレンダリングの効果と、3ds Max Default ScanlineやV-Ray、finalRender、Brazilといった他のレンダリングソリューションとの連携を簡単にするために、Krakatoaアトモスフェリック(Atmospheric)エフェクトが、固有の3ds Max環境エフェクトとして導入されました。レイマーチング法と、Krakatoaが提供する最も一般的なチャンネルをサポートすることで、ジオメトリ表面のKrakatoaボクセルの反射をレンダリングしたり、フロストメッシュボリューム内のような液体シミュレーションで、簡単に泡と統合させることができます。

KrakatoaのMagmaチャンネル編集サブシステムを最初からリライトしました。その結果、Magma2の実装により、過去の限定要因がいくつか取り除かれ、安定性と速度が向上しました。 MagmaFlowエディターも完全に再実装され、異なるモディファイア用エディターのマルチプルインスタンスを開く機能が導入されました。また、モディファイアごとの複数の出力ノードのサポートやノードごとの複数のソケット、入力ソケットのデフォルト値、フローのノードを通過する実際のパーティクルデータを表示する、さらに強力なデバッガが追加されました。

新しい手続き型PRTクリエーターオブジェクトには、大量のパーティクルをすばやく生成して、Magmaモディファイアにより分配させる機能が追加されました。3D空間でのフラクタルデザインを作成するシステムも特徴の1つで、ワンクリックで幻想的な抽象デザインを作り出すことができます。