Thinkbox Software 製品
ブログ

(Linux)Deadline のインストール

システム要件

Deadlineでは以下のLinuxディストリビューションの64bit版をサポートしています。

  • Ubuntu 10.04 または 12.04
  • Debian 6 または 7
  • Fedora 16以降
  • CentOS 5 または 6
  • RedHat Enterprise Linux 5 または 6

 

LinuxにDeadline Clientをインストールする場合、あるいはDeadline RepositoryのインストーラーをLinuxで実行する場合は、あらかじめ.NET Framework互換ライブラリのmonoのバージョン2.10以降をインストールしておく必要があります。monoについてはLinuxの各ディストリビューションによってパッケージの対応状況が異なりますので、以下の表を参考にして下さい。

 

Distribution

Monoの入手方法

Ubuntu Ubuntu 12.04:標準のリポジトリに必要なバージョンのmonoが含まれています。パッケージマネージャーを使用してインストールして下さい。

Ubuntu 10.04:badgerportsリポジトリからダウンロード出来ます。

Debian Debian7:標準のリポジトリに必要なバージョンのmonoが含まれています。パッケージマネージャーを使用してインストールして下さい。

Debian6:monoのソースからビルドしインストールして下さい。

Fedora 標準のリポジトリに必要なバージョンのmonoが含まれています。パッケージマネージャーを使用してインストールして下さい。

注:Fedoraにはmono-completeパッケージが存在しないため、mono-coreとmono-dataパッケージをインストールして下さい。

CentOS monoのソースからビルドしインストールして下さい。
RHEL monoのソースからビルドしインストールして下さい。

 

 

Deadlineの構成要素

Deadlineの構築には以下のものをインストールします。

  • データベース (MongoDB)
  • リポジトリー
  • Deadline Client (Monitor, Slave, Pulse etc)

これら全てをThinkbox Softwareから提供されているインストーラーでインストールすることができます。データベースについてはThinkbox Softwareが開発しているものではないため、OS標準のパッケージ管理システムや手動でインストールすることもできます。(後述)

 

GUI環境のインストール

Linux上でDeadlineのインストーラーを実行するために、GUI環境が必要となります。OSのインストール時にGUI環境を合わせてインストールするか、あとからGUI環境のパッケージをインストールするなどしてGUI環境を整えて下さい。

ただし、以下のようにサーバー上でインストーラーを実行しない場合はGUI環境は不要です。

  • データベースサーバーでインストールにDeadlineのインストーラーを使用しない場合
  • リポジトリーのインストールを、サーバー上ではなく外部のマシン上でインストーラーを実行し、ファイル共有経由でインストールする場合

 

monoのインストール

以下に各Linux ディストリビューションのインストール手順を簡単に説明します。

 

Ubuntu12.04の場合

任意のパッケージ管理ツールを使用してインストールします。

 

Debian 7の場合

任意のパッケージ管理ツールを使用してインストールします。

 

Fedora

任意のパッケージ管理ツールを使用してインストールします。

 

Debian 6, CentOS, RedHat Enterprise Linuxの場合

パッケージが用意されていないため、手動でソースからビルドしインストールする必要がありますが、作業を自動化するためのスクリプトがThinkbox Software社のこちらのページから提供されています。

このスクリプトをダウンロードし、root権限で実行して下さい。

# sh mono_2_10_9_build.sh

実行すると自動的にパッケージのアップデート、ソースのダウンロード、ビルド、インストールを行います。インストール先は/opt以下になります。

なお、何らかの理由でパッケージのアップデートを行いたくない場合はこのスクリプトを使用せず、mono projectのサイトからソースをダウンロードし手動でインストールして下さい。

 

データベースとリポジトリーのインストール

DeadlineではJobや設定情報の保存にデータベース、プラグインやスクリプト等の保存にリポジトリー(ファイル共有)を使用しています。データベースとリポジトリーは同じインストーラーでインストールされますが、別々のマシンにインストールすることもできます。

データベースにはMongoDBを使用しています。MongoDBは10Genが開発している汎用のデータベースエンジンです。MongoDBは10Gen、あるいは各ディストリビューションからパッケージが提供されています。

以上より、Linuxの場合は管理面から以下の様な選択肢があります。

 

データベースとリポジトリを同じマシンにインストール データベースとリポジトリを別のマシンにインストール
MongoDBをDeadlineのインストーラーでインストール インストールするマシン上でDeadlineのインストーラーを実行する。 データベースをインストールするマシン上でインストーラーを実行、リポジトリーはそのマシン上から共有領域を選択。
MongoDBをLinuxのパッケージでインストール 先にMongoDBをLinuxのパッケージでインストールし、その後Deadlineのインストーラーを実行、途中のダイアログでインストールしたMongoDBの設定情報を入力。 データベース用のマシン上でMongoDBをインストール。その後リポジトリー用のマシン上、あるいはその他のマシン上でDeadlineのインストーラーを実行、途中のダイアログでインストールしたMongoDBの設定情報を入力。

 

最も簡単なのは左上のデータベースとリポジトリーを同一のマシンに、MongoDBをDeadlineのインストーラーでインストールするパターンです。

その他の選択肢は、大規模なレンダーファームで性能面からデータベースとファイルサーバーを分けておきたい場合や、MongoDBについてもOS標準のパッケージシステムで行いたいといった場合にご検討下さい。

 

インストーラーによるインストール

インストールにはroot 権限が必要です。rootでログインするか、sudo等を使用し適切な権限の下でインストーラーを実行して下さい。

rootでログインした場合はGUI上からアイコンをダブルクリックして起動しても構いません。

それ以外の場合はターミナルを開いてコマンドラインからインストーラーを実行します。

# ./DeadlineRepository-(バージョン)-linux-(アーキテクチャ)-installer.run

Installation Directoryの入力画面では、リポジトリを保存するディレクトリを指定します。ローカルマシンにインストールする場合はローカルのパス、ネットワーク共有を指定する場合はそのパスを指定します。