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Deadline 6

Deadline 6.0 で施された再設計では、プラットフォームを越えて比類の無い機能性を備えた新しいUI、バックエンドとクラウドシステムの対応が行なわれています。

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Digia社のQtデベロップメントフレームワークスとMongoDBデータベースを使用して、完全に再設計しました。

この再設計によって、Deadline 6 は、全プラットフォームにおいて、同一のパフォーマンス、スケーラビリティと柔軟性が容易になります。

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Windows版のDeadline 6 Monitor

最新版のDeadline 6.1 では、全プラットフォームで互換性を持たせ、Deadline 6 で導入した能率的なUIと柔軟性のあるデータベースバックエンド、および安定性が向上した機能に磨きを掛けました。また、操作性を一掃することで機能強化を図り、ジョブの投入を高速化しました。機能を高度に最適化したため、これまでより10倍以上も高速に動作させることができるようになり、驚異的なアップデートにより何千台ものマシンに対するサポートも容易にスケールアップできます。さらに、OpenEXRのサポートを改良し、典型的なポストレンダリングタスクを自動化するために設計された、Thinkbox社の軽量型コンポジット及びビデオプロセシングプラグインの最新イテレーションを搭載したDraft 1.1 をDeadline 6.1 に組み込みました。

Deadline 6.2は、レンダリングキュー管理システムの最新バージョンであり、複数の機能拡張、バグ修正、新アプリケーションのサポートが含まれています。このバージョンでは、Autodesk 2015製品(3ds Max、Maya、Softimage、Composite)、Anime Studio 10、Clarisse iFX、DJV Imaging、modo 8xxおよびmodo Distributed Rendering、SketchUp 3D、そしてVRayのply2meshツールに対するサポートを追加しました。その他追加機能には、Houdini向けの新しい統合サブミッタや、Maya、Softimage、そしてMaya Extensions全バージョンに対応する高速GPUレンダラーRedshiftへのサポートが含まれます。

Deadline 6.2 に含まれる主要な新機能:

  • 新しいアプリケーションに対応 – 3ds Max 2015、Anime Studio 10、Clarisse iFX、Composite 2015、DJV、Maya 2015、modo 8xx、SketchUp、Softimage 2015、そしてVRayのply2vrmeshツールへのサポートが追加されました。また、MayaおよびSoftimage用のRedshiftレンダラーへのサポートも追加されました。そして、Houdiniおよびmodo用に新しい統合型サブミッタを作成しました。さらに、Maya Extension全バージョン(2013.5、2014.5など)に対するサポートも追加されました。例えば、前のバージョンのDeadlineでは、 2013または2013.5のどちらかを選択してファーム上でレンダリングを行わなければなりませんでした。今回より、どちらのバージョンともレンダリング可能になりました。
  • 3ds Max用のVRayおよびMental Ray DBRジョブのオフロード – 今回のリリースでは、3ds Max用のVRayまたはMental Ray DBRジョブをDeadlineへオフロードできる機能が追加されました。ユーザーは単純にレンダーオプションのDistributed Renderingを有効にし、それからサブミッタのVRay/Mental Ray DBRオプションを有効にし、レンダリングするためのSlavesの数を選択します。それからJobが、ユーザーの指定したSlavesの数と同じ数のタスクとしてDeadlineに投入されます。タスク0を取得するスレーブが「マスター」として働き、DBRレンダーを他のタスクが取得するスレーブに割り当てます。この機能は、modo 7xx以降のバージョンに対応します。
  • modoの分散レンダリング – 新しいインターフェイスは、modoの分散レンダリング(Distributed Rendering)がDeadlineファーム上で動作するように作成しました。インターフェイスを起動させると分散レンダリングで使用する Serverの数を選択することができ、その後、Reserve Serversをクリックすることで、modoをサーバーモードで稼働する特別なジョブとしてDeadlineへ投入できます。そして、Update Serversボタンをクリックし、どのDeadline Slavesがmodoサーバーを起動しているかを表示することができます。表示されたリストに問題がなければ、Start Renderを押してレンダリングを開始します。インターフェイスを閉じると、そのジョブは自動的に完了とみなされ、Slavesは次に進むことができます。
  • Redshiftへの対応とオプションのGPU選択 – これまではSoftimage用のRedshiftには対応していましたが、今回よりMaya用のRedshiftにも対応するようになりました。さらに、Redshiftレンダーを使用するときに、タスクごとに使用するGPUの数を指定するための投入オプションができました。0(デフォルト)に設定されている場合、Redshiftがレンダリングに使用するGPUを選択します。これは、並行タスクとの組み合わせで、GPU上の配分を取得するために使うことができます。1以上で設定されている場合、現行のレンダースレッド数とGPU Per Task値に基づいて、特定のGPUをRedshiftレンダラーへ渡します。例えば、1で設定されている場合、スレッド0はGPU 0を使い、スレッド1はGPU 1を使います。もし2で設定されている場合、スレッド0はGPU {0,1}を使い、スレッド2はGPU {2,3}を使う、といった感じになります。
  • Cloudプロバイダーのサポートを追加 – 新しいCloudプラグインがOpenStackとGoogle Cloud用に追加されました。
  • Monitorでのデータ書式化エラーの修正 – Deadline 6.1のMonitorにおいて、特定の書式設定(具体的には、小数点にピリオド(.)ではなくコンマ(,)が使われる場合)をするシステムに影響を与えるバグが発生していました。これが原因で、Task ListとSlave Listが正しく表示されていませんでした。この不具合はDeadline 6.2で修正されました。

Deadline 6.1 に含まれる主要な新機能:

  • スケジューリングコントロールの増強 – 先入れ先出方式、平均化、または厳密優先度重み付けスケジューリングアルゴリズムを使用して、どのようにジョブをスケジューリングすべきかをコントロールすることで、ワークフローをカスタマイズできます。
  • 簡素化された二次的リソース配置 – マシンを常にアクティブ状態にするため、第1のプールで使用できるジョブが空の場合、第2のプールシステムで容易にジョブをファームへ自動的に割り振りできるようになります。
  • ノードベースのジョブ従属ビューDeadlineモニターに新たに加わったパネルで、ドラッグアンドドロップで容易に修正可能な、ジョブ従属ツリーのノードベースでのビューを提供します。
  • アセットおよびスクリプトの依存性必要なアセット(テクスチャ、キャッシュファイルなど)が全て使用でき、かつPythonスクリプトが成功して戻ってきたときのみ、ジョブが開始されます。
  • アップデートされたAPI – 新しいRESTful APIを使用して、データベースからの情報のリクエスト、新データの保存、既存データの変更、またはデータベースからのエントリーの除去が容易に行えます。
  • スタンドアロン Python API – Deadlineのコンテキスト内で起動させなくても、またマシンにDeadlineをインストールしなくても、ネイティブのPythonスクリプトを使用してDeadlineと通信します。
  • 追加のクラウドプロバイダーサポートDeadlineはMicrosoft AzureとAmazon EC2に対応可能になりました。
  • メンテナンスジョブモードベンチマークテストの実行や新しいソフトウェアのインストール、そしてファイルの同期を行うときに便利で、投入されたメンテナンスジョブは、ファームの各スレーブ上で一度だけレンダリングを行います。
  • ポップアップメッセージ通知システムDeadline 5 におけるNetSend Notificationに類似したこのシステムは、ジョブが完了もしくは失敗した際、その旨のメッセージをワークステーションにポップアップ表示で送ります。
  • 3ds Max向けの「ジグソー」マルチ領域レンダリングAutodesk® 3ds Max®では、より高度なDeadlineワークフローによって、ユーザーがレンダリングする任意の数のサイズ領域を定義できるようになり、既存のフレー ムやシーケンスを瞬時にアップデートしながら、変化するオブジェクトを追跡するための位置とサイズをアニメーションします。
  • Mayaおよび3ds Max向けのV-Ray分散レンダリング(DBR)のサポート –Autodesk® Maya®および3ds Max®ユーザー向けには、どのノードがChaos Group社 V-Ray® Spawnerを実行しているかを示すために、新しいDeadlineインターフェイスは自動的にアップデートを行い、V-Rayに使用可能なノードを提 供します。
  • 製品サポートの拡張 – Adobe After Effects CC、Smith Micro Software Anime Studio 9/9.5、MAXON CINEMA 4D 15、Side Effects Software Houdini 13、Side Effects Mantra Standalone 13、Next Limit Technologies Maxwell Renderer V3、The Foundry社のNUKE 8、 Next Limit Technologies RealFlow 2013、Planetside Software Terragen 3、3ds Max版V-Ray 3.0、E-on Software Vue 2014、そしてSantiago Ogaz & co xNormalへのサポートを追加しました。

スケール可能なプロセス管理ツールであるDeadlineは、時間と労力と費用を節約するために、地理的な場所は関係な く、ワークステーションを通じて効率的なジョブを確実に実行します。VFX業界を牽引するレンダリング管理ソフトウェアとして、エンジニアリングやビジネ ス市場の演算リソースの管理にも使用できます。

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「Deadline 6.1 には、マシン数が数千台であろうが2、3台であろうが、ファシリティーがこれまでになくスケールアップできる新機能とパフォーマンスの最適化が搭載されて います。例えば、「ジグソー」は無数のマシン上で1つのフレームレンダーを分割し、新しいノードビュー従属グラフで色別けします。直感的で視覚的な方法で スクリプトやアセット、そしてジョブの従属性をユーザーが管理できるのです。」と、Thinkbox Software社の創設者、Chris Bond氏は話します。「弊社内のDeadlineチームを強化し続け、お客様に何度も質問し、弊社にいただいたフィードバックの規模に関係なく、その大 部分を統合しました。ユーザーがワークフローの可能性を最大限に引き出すことができるDeadline 6.1 は、間違いなく弊社のツール開発に対するコミットメントを反映させています。

Deadline 6.0の主な新機能 :

  • 新搭載データベースバックエンド – スケーラビリティにおいて相当なメリットを発揮するMongoDBデータベースを使用して、Deadline 6.0は、数千以上のジョブが動作します。リモート接続においても効率的な働きをする非同期アクセスを提供します。
  • ユーザーインターフェイスの再設計 – Deadline Monitorは、遅延データのロード:ライブ データ リフレッシュ:各パネルのリサイズ、ドッキング、フロートができる完全にカスタマイズ可能なレイアウト:新しい強力で、カスタマイズ可能なフィルタリングシステムなどの広範囲にわたって新機能を導入します。また、Deadline Monitorは、手動でリフレッシュする必要が無く、自動的にバックグラウンド スレッドでリフレッシュが可能です。
  • グラフィック データ表示 – 大きなグラフが、そのファームの様々な状態を簡単に可視化します。アーティスト、プロデューサーや管理者は、使用場所を問わず、至る所からファーム全体の健全性と同時に、ジョブとプロジェクトの進歩状況をモニターする事ができます。
  • ユーザーグループ管理の簡略化 – 管理側は、ユーザー自身がカスタムグループを割り当てることができ、既存の機能と機構をコントロールする事が可能です。
  • スレーブ ログの流動性 – ユーザーは、リモートマシーン上でDeadline Slaveの稼働場所にダイレクト接続ができ、リアルタイムでそのログを確認することが可能です。
  • スクリプティングの向上 – 全てのDeadlineプラグインとスクリプトは、オリジナルのPythonバンドルを使用しています。 カスタマイズ可能なスクリプトメニューは、Deadline Monitorの中に、ほとんどがリストごとに存在します。
  • 柔軟な環境のコントロール – ジョブの環境変数を設定し、レンダリング時にスレーブの現在の環境から、排他的かマージするかのどちらかで環境変数を適用します。
  • 能率的なアーカイビングシステム – アーカイブしたジョブは、データベースから削除され、ZIPファイルとしてリポジトリーに保存されます。その後、再びインポートすることができます。
  • Amazon EC2 クラウドのサポート – クラウド対応の機能は、Amazon EC2に接続するためにMonitorの中に組み込まれ、 既存のインスタンスをコントロールします。必要に応じて、ファームの拡大や縮小をさせるために、コンピューターの起動、シャットダウンや既存イメージを複製します。

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Deadline 6 Monitor -レンダリング管理の例

レンダリング パッケージソフトとの幅広い互換性を持つDeadline は、世界中での稼働が現在60,000ライセンス以上あり、業界をリードするレンダリング管理ソフトウエアです。いくつかの大手VFXスタジオは、既にDeadline 6.0を、大作映画の次回作品で稼働させるために配備しました。

Scanline VFX社シニア テクニカル ディレクター Laszlo Sebo氏は、次のように話します。『Deadline 6.0は、すでに満杯のネットワーク レンダリングシステムに対して前進させる大きな進歩を遂げています。それは、まるでボルボが、フェラーリのエンジンを積んだかのようだ。新しく導入されたMongoDB稼働のコアは、全てにおいて期待値を越えます。想像以上に高速で、何もしなくてもスケール性が高い。ベータ/アルファの期間中でも、Deadline 6.0は、「300:ライズ・オブ・アン・エンパイア」のアニメーション パイプラインの信頼できるバックボーンでした。』

『私達が、ツールを更新する時は、次の段階にワークフローをつないで、本当に顧客からのフィードバックに注意を払う特徴を取り入れることを考えます。Deadline 6.0は、既にある強力なレンダリングツールを向上させるために、途方もない努力の末の大規模なリリースです。この新アーキテクチャーは、スケーラビリティ、パフォーマンスや操作性においての基本構造 そして私達が、順調に進んでいることが分かるベータ版のユーザーから受け取った素晴らしい反応が、明日のプラットフォームとなるように設計されました。』 Thinkbox Software 社創業者 Chris Bond は話します。

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