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Krakatoa MY 製品概要

Krakatoa for Autodesk Maya (別名 Krakatoa MY、略称 KMY)は、Thinkbox Software社のKrakatoaレンダラーをC++Interfaceを使用して実装した、LinuxおよびWindowsシステムに対応するボリューメトリックパーティクルのレンダリングプラグインです。

Krakatoa MYは、Mayaのユーザインタフェースに完全に統合され、Krakatoa MX for 3ds Maxに類似した操作が、可能となっています。Krakatoa MYには外部ファイルシーケンスからパーティクルを読み込むPRT Loaderや、ジオメトリのボリュームをポイントクラウド(点群)に変換するPRT Volume、様々な専用シーンオブジェクトが実装されています。

全てのKrakatoaの実行環境 – Krakatoa MXKrakatoa MYおよびスタンドアロンのKrakatoa SRは、共通のレンダリングコアを使用し、同じパーティクルデータおよび設定を使用した場合に、ピクセル単位で正確な同一の出力結果を生成します。

Krakatoa MYは、Autodesk Mayaのインタフェース上でインタラクティブに使用する場合、ワークステーションライセンスが必要となります。ネットワーク上でレンダリングする場合、全Krakatoaの実行環境は同じ“krakatoa-render”ライセンスを使用します。すなわち、ユーザーはKrakatoa MX、Krakatoa MYまたはKrakatoa SRの各製品に対する別途のレンダリングライセンスを購入することなく、必要に応じてネットワークレンダリングを行うことができます。

■ 対応バージョン:Maya 2014、2015、2016、2017 版

 

Krakatoa MY 主要機能概要

Krakatoa MY 主要機能について、各機能の詳細は下記リンク先のページにて画像付きで紹介しております。

>>Krakatoa for Maya (RC版) の機能紹介
>>Krakatoa for Maya (ベータ版) の機能紹介

レンダラー

Krakatoa レンダラーは、高度に最適化され、大幅にマルチスレッド化したCPUベースのレンダラーです。
GPUの有無に関わらず、専用のハイエンド・グラフィック・アクセラレーションを搭載していないWindowsまたはLinuxのハードウェア上(ノートパソコンやレンダーノードを含む)で問題なく使用することができます。

パーティクルにつき26バイトの最小メモリ使用量で、Krakatoaのメモリーフットプリントは、ダイナミックに要請された機能に適応します。

Krakatoaは、Volumetric (ボリューメトリック)およびAdditive (加算) パーティクルシェーディングをサポートし、この2つのモードを混在させることもできます。ボリューメトリックシェーディングには、Color、Density、EmissionおよびAbsorptionに対する各パーティクル コントロールが含まれます。Densityは、ライティングを制御し、シェーディングの計算は、最終結果に対してより高い制御性を提供するために分離させることができます。

Krakatoaは、パーティクル レンダリング(通称ポイントレンダリング)ボクセルレンダリングモードの両方を搭載しています。

メッシュやDTEXベースのホールドアウトを含むマット(ホールドアウト)ジオメトリ オブジェクトに対するセルフシャドウとシャドウの投影に対応しています。Mayaの基本的なライト ソース(ポイント ライト、スポット ライト、ディレクショナル ライト)をサポートしています。

Krakatoaには、統合されたモーション ブラー被写界深度のカメラ効果を搭載しています。

レンダリング時のパーティクル乗算を利用することにより、元々設定したシーンよりも多くのパーティクルを生成することができます。

 

パーティクルソース

Krakatoa MYは、標準のMayaパーティクルnParticlesの両方をサポートしています。その他、PRT Loaderオブジェクトを介してディスクから読み込まれた外部のパーティクルソース、PRT Volumeオブジェクトを介してプロシージャルに生成されたジオメトリ ボリューム、および、PRT Fractalオブジェクトを介したフラクタル-ベースの分配などに対応しています。

現在サポートしている外部パーティクル形式は、Thinkbox社のPRTファイル シーケンス、RealFlowのBINファイル シーケンス、そしてカンマ区切りのASCIIのCSVシーケンスです。

Krakatoa MYには、カスタム スクリプトで使用可能な、PRTファイルにパーティクル データを保存するための機能が含まれます。これは専用のPRT Saving/Partitioning scripted toolに付属しており、最終パーティクル数を増やすために同一のパーティクル システムのウェッジを複数生成することや、他のKrakatoa製品とデータを共有するのに利用することができます。

 

PRT Objects

Krakatoa MYは、いくつかの専用シーンオブジェクトを提供します。

PRT Loader

PRT Loaderオブジェクトは、単一及び複数の外部ファイル シーケンスを読み込む際に使用できます。これはレンダリング時にどのシーケンスを使用するか、または、どれをビューポートで表示させるかを定義するためのコントロール、および、パーティクルのパーセンテージやパーティクルの制限コントロール、様々な読み込み方法や表示方法に対するコントロールを表示します。

PRT Loaderは、オフセットやアニメーション カーブ コントロールを使用したパーティクルのリタイミングが可能です。カスタムの開始フレームと終了フレームおよびエッジに達したときの軌道を使用して、フレーム レンジをクランプすることができます。位置補間は、現在のフレームの速度を使用してリニアで実行、もしくは、2つの最も近い周囲のフレームから三次補完を使って実行できます。

PRT Volume

PRT Volumeオブジェクトは、ポリゴン メッシュのボリュームをパーティクルで満たす際に使用できます。これはレンダリング時に動的に実行され、ビューポートでもインタラクティブにプレビューすることが可能です。

PRT Volumeは、ジオメトリ サーフェス内にパーティクルを散布するためのオプションを提供します。

法線ベクトルは、すべてのパーティクルに対して最も近いジオメトリ サーフェスから自動的に生成されます。

PRT Fractal

PRT Fractalオブジェクトは、ランダム シードや反復制御またはいくつかのアニメーション可能なパラメータを基に、プロシージャルなフラクタル パーティクルの散布を作成する際に使用できます。

 

パーティクルチャンネルモディファイヤ

Krakatoaは、MayaのExtra Attributesを使っていくつかの「モディファイヤ」を表示し、レンダラーで利用できる有効なパーティクル ソースに対していくつかの基本的なチャンネル操作を実行します。

これらのモディファイヤには、新規の値に対するFloatまたはVectorチャンネルの設定、Scalar要素による既存チャンネルのスケーリング、1つのチャンネルを他のチャンネルにコピーやパーティクル クラウドにMaya Material シェーダーツリーの割り当て、そして、Krakatoaのレンダリング時のパーティクル乗算アルゴリズムを使用したパーティクル システムのRepopulation (再増殖)が含まれます。

モディファイヤは、Krakatoaシェルフからアクセス可能な、専用のKrakatoa Modifier Editor ツールを使用して追加、再整列、除去されます。

これらのモディファイヤは、Krakatoa MXに含まれるより高度なMagmaチャンネル編集システムが行える、すべての要素を備えているわけではありませんが、ユーザーに対して、多くの代表的で基本的な操作の実行を可能にします。フル機能のノードベース チャンネルエディタは現在開発中で、次期のリリースにて利用可能となる予定です。