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Krakatoaとは

 

Krakatoaは、ボリューメトリックパーティクルのレンダリング、管理および操作機能を備えたツールキットです。

つまり、Krakatoaは、パーティクルレンダラーに留まらず、一般的なパーティクルのワークフローを拡張する機能を持っています。たとえば、パーティクルの保存、パーティクルフローへのリロード、レンダリング用のロード、抜粋、変形、リタイミング、シェーディングの他、パーティクルのデータを最初に生成した後、関連するパーティクルチャンネルの後処理などができます。

ここでは、パーティクルのレンダリング、管理および操作を行うKrakatoaの主要な機能を簡単に解説します。

ボリューメトリックパーティクルレンダラー

  • Krakatoaは、パーティクルごとにジオメトリックポリゴンを必要とせず、代わりに最小限のデータをストアすることで、膨大な数のパーティクル処理を実現します。
  • Krakatoaは、パーティクルのボリューメトリックなセルフシャドウを計算し、マットオブジェクトと不透明度マップ(Deep Opacity Maps)を使用したジオメトリオブジェクトから投射される、またはオブジェクト上に投射する影の効果をサポートします。
  • パーティクルモードで使用されるピクセルサイズのポイントとしてパーティクルをレンダリングするという本来の利点を活かして、Krakatoaでは、煙やシルトの細いたなびきといったディテールを、非常に細かいレベルでレンダリングできます。
  • Krakatoaは、また、レンダリング時にパーティクルシステムをボクセルグリッドとして表現できるため、 少ないパーティクルで高密度の効果を生み出し、個別のパーティクルが見えない状態で、ビューアはパーティクルのクラウドを通過できるようになります。
  • Krakatoaがサポートしているのは、Standard 3ds Maxマテリアル、明示的な、またはオブジェクトスペースマッピングを使用したビットマップおよび手続き型マップ、Isotropic、Phong Surface、Henyey-GreensteinおよびSchlick位相関数を含むさまざまなシェーディングモード、環境反射(Environment Reflection)マップ、付加的なシェーディングとボリューメトリックなシェーディングの混合、パーティクルごとのオプションのコントロールを使用したライトの放射および減衰の計算などです。
  • Krakatoaは、MagmaFlowと呼ばれる強力なノードベースのエディターを介して、すべてのパーティクルのデータチャンネルにローレベルのアクセスを提供するため、シェーディングとパーティクルの高度な後処理ワークフローが可能になります。
  • Krakatoaは、レンダラーとシェーダーの他、MagmaFlowエディターにより定義されたカスタムデータ出力を含む多様なレンダーエレメントをサポートしています。
  • Krakatoaでは、メモリパーティクルキャッシュを使用して、 ライティングのやり直しや密度の調整、カメラの配置の変更に対応したレンダリングを、すばやく反復して実行できます。また、目に見える密度を維持しながら、少ない量のパーティクルを使って低解像度での高速処理プレビューをサポートします。

パーティクル管理機能

  • Krakatoaでは、利用できるすべてのソースからディスクへパーティクルを保存し、あとでリロードや再利用ができるだけでなく、複数のシーケンスを1つにまとめることもできます。
  • Krakatoaは、同一のパーティクルシステムから複数のランダム化されたバージョンのパーティクルシステム(キャッシュファイル)を保存し、それをレンダリング時に統合することにより、ホストアプリケーション(3ds Max)よりはるかに効果的なパーティクル数の計算を実現します。
  • Krakatoaは、パーティクルシーケンスの内容の分析、パーティクルの総数と使用量のチャートの作成、および紛失ファイルの報告を行う、いくつかのExplorerツールを搭載しています。つまり、Krakatoa PRTオブジェクトのパーティクルデータチャンネルの内容のビューを行い、スケマティクフローで、Krakatoaレンダラーの設定の概観が理解できます。
  • Krakatoaは、PRTCSVRealFlow BINといった様々なパーティクルファイル形式を通してサードパーティ製のアプリケーションとの相互互換性を実現します。
  • 専用のPRTソースオブジェクトを使用すると、IMaxKrakatoaPRTSourceインターフェースを実行するサードパーティソースからデータを取り込むことができます。
  • 専用のPRT FumeFXオブジェクトにより、FumeFXの液体シミュレーションをすばやくパーティクルクラウドに置き換えることができます。置換後のパーティクルは、ディスクに保存したり、直接レンダリングする前に、そのデータチャンネルを変換、変形、選択、修正ができます。

パーティクル操作ワークフロー

  • Krakatoaでは、1つ以上のパーティクルシーケンスのロード、アニメーションのリタイム、空間でのパーティクルの変形と複製、ジオメトリ”選択ボリューム”により定義された一部のパーティクルのみのロード、選択ボリュームからの法線の取得、3ds Max変形モディファイアとスペースワープによるパーティクルの変形、Krakatoaチャンネルモディファイアによるデータチャンネルの修正、選択チャンネルのウエイトデータによるパーティクルの削除などが行えます。
  • Krakatoaが提供するPRTボリュームオブジェクトは、ジオメトリボリュームをすぐにパーティクルクラウドに変換できます。また、変形とKrakatoaチャンネルモディファイアに対応しているため、事前に保存したアニメート化済のパーティクルを後処理として微調整できます。
  • KrakatoaスキンラップWSMは、「格子」ジオメトリオブジェクトからパーティクルや他のメッシュ上に変形を移行させることができます。
  • Krakatoaの特殊なパーティクルフローオペレータを使用すると、保存したアニメート化済のパーティクルをKrakatoaおよびサードパーティーアプリケーションからロードできます。このパーティクルフローシステムでは、データの変形や選択、フレームごとの修正が可能で、今まで3ds Maxで実現できなかったユニークなパーティクルフローのワークフローを提供します。Krakatoaパーティクルフローオペレータには、また、ジオメトリベースの高速な衝突テストの他、シーンオブジェクトから表面データを取得するジオメトリルックアップオペレータと、パーティクルがボリュームの内側もしくは外側にあるかをテストするジオメトリテストが含まれています。
  • PRTファイルシーケンスは、3ds Maxに実装されたプログラミング言語のMAXScriptを使って書き込むことができます。パーティクルデータも、MAXScriptを使って、PRTローダーやボリュームオブジェクトから読み込むことができます。Krakatoa の大部分は、MAXScriptに公開、またはMAXScriptに搭載されており、上級ユーザーが、自身のワークフローを簡単にする新しいツールを開発したり、デフォルトのツールセットを拡張できるようになっています。

Krakatoa の特徴一覧については、ここをクリックしてください。